高度にカスタマイズ可能な先進的なディスプレーソリューション

コックピット・オブ・ザ・フューチャーの中枢をなすディスプレイ技術は、乗員が乗車体験を管理、調整するメインのインターフェースとなるテクノロジーです。先進のディスプレイ技術を用いてユーザ・エクスペリエンスを一新し、より安全で直感的で快適なモビリティを実現します。

コックピット・アーキテクチャや内装と融合する専門技術に加え、グローバル企業としての高い製造技術を合わせて、ディスプレイ技術のラインアップ、特に特大ディスプレイ(ピラーからーピラーまで)や複雑なディスプレイ、曲面ディスプレイなどの製品化技術を強化し、豊富に提供しています。

先進ディスプレイの車内実装によりシームレスな乗車体験を実現

先進ディスプレイの車内実装によりシームレスな乗車体験を実現

ディスプレイの最適な車内実装は、優れたHMIを実現する上で極めて重要な要素であり、ユーザが車内での体験にもっと没入できるようにしたり、直感的な体験を提供する上で欠かせない要素です。ディスプレイは急速に進化して新しい機能やアプリケーションをサポートできるようになってきており、照明などの周辺機能も統合し、運転情報、インフォテインメント、車室内コントロールにもアクセスできるようになりました。ディスプレイはますます大型化し、それに伴い電子機器やコックピット・アーキテクチャから安全性や装飾性に至る様々な要求に応えるという難しい課題が生じています。フォルシアクラリオン・エレクトロニクスでは、中小型から大型のディスプレイ、マルチディスプレイ、マルチモーダルなHMIプラットフォームやスマート照明システムに至るまで包括的なアプローチをコックピットの設計に採用し、運転者や同乗者に、安全かつ直感的で、これまで以上に楽しい移動体験を提供できるようにしています。

displayフォルシアクラリオン・エレクトロニクスのディスプレイは、超大型ディスプレイ(上限1.5m)から様々なサイズのディスプレイを通じて、車内インテリアを自在にカスタマイズできることをめざしています。オプティカル・ボンディングを専門とするコヴァテック(CovaTech)を傘下に持ち、次世代ディスプレイ開発に革新をもたらしています。また、近年グループ入りしたイリステック(IRYSTec)のソフトウエア・ソリューションを統合し、視認性の最適化とユーザ・エクスペリエンスの向上を図っています。フォルシアグループ内で持っている専門技術、エレクトロニクス生産の強み、コックピット・アーキテクチャ、ディスプレイ技術、高画質な画像伝送技術、インタラクティブなサーフェスなど数々の利点があります。これらの利点が様々なソリューションに活かされています。

フォルシアクラリオン・エレクトロニクスはエルゴノミクス・安全性・美しさを重要視しており、あらゆるディスプレイやインテリア表面に、触覚インターフェース、触感フィードバック、3D形状ディスプレイなどの多彩な機能を組み込んで、直感的で、ユーザがすぐに理解できる操作を実現しています。当研究開発部門は、先進技術のパートナー企業や、大学、研究機関とも連携しています。

主な技術
大きなディスプレイ画面(最大1.5m、平面&曲面 )
没入型ディスプレイ(インデックス/カラーマッチング、高性能バックライト)
インタラクティブディスプレイ(タッチ、フォースセンシング、アクティブ/パッシブなハプティック)
様々な形状のオプティカルボンディング
インテグレーション・プロセスの最適化でディスプレイの鮮明度が向上

インテグレーション・プロセスの最適化でディスプレイの鮮明度が向上

オプティカル・ボンディングのスペシャリストであるコヴァテックは、据付方法や製造工程を最適化し、あらゆるサイズや表面形状のディスプレイの鮮明さや輝度を向上させてきた企業です。

2019年にフォルシアが買収した同社の強みはディスプレイ統合技術です。この技術によってフォルシアは製造能力を大幅に拡大し、コヴァテックがアジア市場で積み上げてきた実績を足掛かりとしてアジア市場に進出することができました。コヴァテックはフォルシアのコックピット・オブ・ザ・フューチャー戦略において欠かせない要素であり、高級車や大衆市場セグメント向けのディスプレイ技術の品質を確保しつつ、設計の自由度も高めてくれる存在です。

ディスプレイ・ソフトウエアによるユーザ・エクスペリエンスの向上

ディスプレイ・ソフトウエアによるユーザ・エクスペリエンスの向上

2020年7月、フォルシアはカナダのスタートアップのイリステックの買収を発表しました。同社はディスプレイ・システムのユーザ・エクスペリエンスを最適化するため、ユーザの知覚、生理学を使用した世界初のソフトウエア・プラットフォームを開発した企業です。

イリステックのソフトウエア・ソリューションは目の生理学に基づくアルゴリズムによりディスプレイに表示される描画コンテンツをリアルタイムに演算処理します。表示画面を周囲の照度状況に合わせて最適化することができ、さまざまな運転条件や照明条件において安全で、より快適なユーザ・エクスペリエンスを提供します。この技術は、あらゆるタイプとサイズのディスプレイに適用可能です。輝度やコントラストを30%向上させ、エネルギー効率を30%高め、発熱を30%抑えます。未来のコックピットにおいて直感的なユーザ・エクスペリエンスの提供を考えているカーメーカーにとって、ディスプレイの見やすさをユニークな方法で改善するこの画期的なソリューションは、魅力的な選択肢となるでしょう。